CL併用者の眼鏡処方
コンタクト併用者の眼鏡処方
岡本 ウスカルメガネを求めて来店する人はコンタクト(CL)併用の人が多いです。
そこでCLに詳しい野々村さんに、まとめてお尋ねしたいのです。
(以下、Qは岡本による質問で、Aは野々村さんによる回答です)
《ソフトCL併用者の場合》
Q1 家にメガネが置いてあって店へはメガネは持参していないという状況でメガネを処方してもリスクは少ないでしょうか。
A1 CLと眼鏡の見え方の違いは明らかなので、その人が眼鏡でどんな見え方だったのか、どんな映像を脳が感じていたのか?……過去の経験を知ることはどんな場合でも必要です。
それが判れば慣れ易さの考慮もできるし、決定度数も容易だと思います。
Q2 SCL脱後、すぐに屈折検査を開始してよいのでしょうか。それとも、少し時間をあけてから検査を始めるのがよいでしょうか。
A2 レンズ脱直後に近用チェックで、距離の長短を問わず1.0が見える場合は安心です。
SCLは通常型のソフトと使い捨てレンズに分かれますが、
最近ではほとんど使い捨てですので、脱着後の屈折検査の異常は考え難いと思います。
ただしは影響はあると思います。その際にCLのパワーを知ることは大きな情報です。
使い捨てCLはパッケージを見れば明快ですし、ユーザーもある程度覚えていてくれます。
特に乱視タイプをお使いの場合はありがたい情報です。
事前に判れば、現在の眼鏡と使用レンズのパッケージを持ってご来店いただくようにご指導下さい。
Q3 SCL脱後の時間経過による角膜面の変化は、処方度数に影響を及ぼすほどではないでしょうか。
A3 SCL脱着後による処方度数の差はゼロとは言えませんが、かなり少ないと思われます。
只、人によって霧視を感じる人もあるようですが、
その際はコンタクトのフィッティングと汚れと使用時間を考慮しなくてはいけないと思います。
時間経過で変化をする人は、
きちんとしたCL生活をしていない、我々の指導を守っていない人だと言えますので要注意です。
Q4 SCLをやめて今後はメガネオンリーにするという人の場合でも特に申しあげるべきことはないでしょうか。
A4 CLよりも眼鏡の方が像の拡大縮小効果がより大きく反映される為、
今までの見え方とは違ったものになる事を伝えなくてはいけない。
ハードCLのように度数的に大きく変動する事は少ないが、
一応度数的変化が起きる可能性があることを申し上げるべきだと思います。
《ハードCL併用者の場合》
Q5 HCL脱後、どれくらい時間を空けて検査を開始するのがよいでしょうか。
A5 :基本的に時間を多く空ける必要は無いと思います。
通常HCLを使用していてそれを脱直後に使用する眼鏡と考えるからです。
つまり使用方法を考慮しながら作らなくてはいけないので
休日に使用眼鏡という事であれば1日ぐらい休んでから来店される方がベターだと思います。
またこれまでのメガネでの見え方はどうであったか?どんな度数だったかを知る努力もすべきです。
ガス透過性(酸素)の高いレンズでは脱直後10分で検査しても問題はありませんが、
そうでない昔タイプの無透過性のレンズでは大きく角膜が変動してゆくことを多く経験しています。
近用チェックで近くがしっかり見えているか……これを確認して、良ければ検査に入ります。
Q6 家にメガネが置いてあるということであれば、
1度の検査で処方をしてしまうことは避けた方が良いと思いますが、
他に、もう一度別の日に測った方が良さそう、というのは、どういう場合でしょうか。
A6 コンタクト寿命の来たような不具合なCLを装用されている方は特に要注意です。
乱視が特に大きく変化をする傾向にあります。C−2.00くらいは平気で変わります。
脱直後に乱視は見当たらないのに時間の経過と共に乱視が顕在化をしてくる場合が最近でもありました。
こういう場合、これまで使用のメガネに乱視がある場合は特に注意します。
とにかく、大きく変化をすることをくどいくらいお話をして丁度いいくらいです。
またオートレフと実際の測定度数が大きく異なる場合がありますが、こんな方は特に注意します。
Q7 HCLをやめて今後はメガネオンリーにするという人の場合、どのように申しあげておけばよいでしょうか。
A7 角膜の正常状態の屈折も理解しなくてはいけないので、
角膜形状が変形していく事を説明して何度も測定をする必要性を話さねばなりません。
初日・翌日と言うように…… しかしそれをユーザーは許してくれないので、
最初作成の時点では安いレンズで調製して、
後日、安定を確認した度数の高額レンズで再作成というケースがあります。
ここの変化を解り易く説明できると生涯顧客になってくれますので、大切です。
私たちは、ここで眼鏡にプラスしてワンデータイプのレンズをお薦めします。
CLに対する未練は急には止められないようです。
よって、止めると言ったのにまた再開する人もあって度数が変わってしまう事もありました。
やはりSCLと同じく、拡大縮小効果により空間の見え方が変わってしまう事を説明します。
Q8 HCL脱後の角膜の変化(屈折度数の変化)の多寡は、HCLの種類か、フィッティング状態か、何によって大きく左右されるのでしょうか。
A8 HCLはフィッティングの拙劣により角膜の圧迫を受け形状変化が起こっていると考えられます。
他の要因として酸素の透過しないレンズを使用されていた方は角膜上に浮腫を起こしている事も考えられます。
レンズの寿命・汚れ。涙の多い・少ない。フィティングの拙劣。装用時間。
長期装用で角膜内皮細胞が減少している。レンズを恐れずに蛍光灯に透かして見ると汚れが解ります。
また中心に汚れがあるのか?
周辺に汚れが多いのか?
偏りがあるとベースカーブが合っていないと予測できます。
Q9 この他にも、何か、注意すべきことがあれば、それも教えていただければ幸いです。
A9 私たちは角膜と白目の境を注目して見ています。ルーペでも結構です。
ここの部位に充血がある場合は相当目に負担が来ている証拠です。
眼球の3時9時方向に充血はHCLに多いので多少はいいのですが、翼状片を起こしていないか……
そこにCLが触れているとCLは中止させてメガネ中心の生活を指導すべきか眼科へ紹介すべきかと思います。
HCLのパワーを知ることは大変参考になるのですが、
紛失・破損・汚れのリスクがあるので触らぬ方が良いかと思います。
我々も5年に1回くらいの頻度で事故を起こします。
その際はすぐ新品保証で現物を渡しますが、
CLの扱いをしていない施設では1枚15000円くらいの弁償が必要になります。
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