(公社)日本眼鏡技術者協会御中
津田節哉会長様


(公社)日本眼鏡技術者協会御中
津田節哉会長様
2014.2.10   メガネ通販110番 代表 岡本隆博

貴協会の公式サイトのトップページに
協会が認定した眼鏡士が、メガネの通販をすることについて、
警告が書いてあります。

http://www.megane-joa.or.jp/(2014.2.10現在)

(引用はじめ)
平成20年10月22日開催の
「眼鏡技術者・認定資格制定委員会」において
『認定眼鏡士が、
眼鏡の通信販売・ネット販売を行っていることが判明した場合、
本人に警告書を送付して、
なお、改善されない場合は資格を取り消す事にする。』
ことが取り決められました。
 認定眼鏡士の皆様は
「眼鏡の通信販売・ネット販売」
を行わないよう注意下さい。
(引用おわり)

(引用はじめ)
消費者のみなさまは、
WEBや新聞広告で眼鏡を通信販売する業者を
数多くご覧になっていることと思います。
 眼鏡販売は、測定・フィッティング・アフターフォローなど
お客様と対面することで初めて可能な技術行為を伴う販売です。
ところが通信という販売手段では、対面による技術行為は不可能で、
必要な眼鏡調整技術を完遂しておりません。
そのような業者がいくら眼鏡販売と表現していても、
良識ある眼鏡技術者の行為とは言えません。
なぜなら眼鏡は、完成された状態で
お客様のお顔に正しくフィットされて、
初めて機能を発揮するものだからです。
 またこのような業者の中には
「フィッティング等不具合であれば、
お近くの眼鏡店で直してもらってください。
おそらく無料で直してくれます」
などと標榜するところもありますが、
自店の商品について、
事後のフィッティングや不具合のアフターフォローの責任を
一方的に他の販売店に転嫁することは、
眼鏡技術者に課せられた販売者としての責任を放棄する行為で、
商倫理として許されるものではありません。
 消費者のみなさまは以上のことにご理解頂き、
良識と責任を持った認定眼鏡士のいる
眼鏡取扱い店を選んで頂きますよう、お願い致します。
(引用おわり)

これについては、かなり私が以前から提言していたことを、
貴協会で勇断ののちに実行に移されたことであると、
私は理解しておりますが、
もしかしたら、私の提言とは関係なく
貴協会の独自のご判断で、
このような措置をとることになさったのかもしれません。

いずれにしろ、この措置は当然のこと、と言いますか、
貴協会にとって必須のことであると私は思います。
そこで、この際、お考えいただきたいのは、
認定技術者とメガネ通販との関係ということで言いますと、
ざっと分けて下記のような分類ができると思うのです。


1)メガネを通販する業者の代表者が認定技術者である場合。
2)メガネを通販する業者に認定技術者が雇用されている場合。
3)メガネを通販する業者をサポートするメガネ店の代表者が認定技術者である場合。
4)メガネを通販する業者をサポートするメガネ店に認定技術者が雇用されている場合。


このうちの3)については、
私はまだ具体的に把握はしておりませんが、
4)について、具体例で申しますと、
たとえば、オーマイグラスという
メガネ通販会社のネットサイトを見ますと、
そこにはオーマイグラスをサポートする
(通販で買ったメガネの調整とか、
枠にレンズを入れることなどを歓迎する)
メガネ店(チェーン店を含む)が、
紹介されています。

http://www.ohmyglasses.jp/retail (2014.2.10現在)

主だったところが9社紹介されており、
これらの企業は、いわば、めがね通販の手助けをしているわけです。
(オーマイグラスで購入の枠にレンズを入れる場合には
レンズを割引、という優遇措置を明記している企業もあります)
これらの企業は自らが通販に手を染めるわけではないにしても、
こういう企業があとの面倒を見てくれるということを知って、
安心してその通販を利用する人も多いと想像できますから、
これらの企業も、有態に言えば「よくないことの幇助」
をしているといえるのではないでょうか。
それで問題は、これらのサポート企業のうちの下記の5社には、
認定眼鏡士が、少数または多数勤務しているということです。
(それについては協会の公式サイトにより確認しました)

 アイメガネ(埼玉)
 メガネイシガミ(大阪市)
 メガネドラッグ(東京都)
 メガネの愛眼(大阪市)
 メガネのヨネザワ(熊本県)

これらの企業では、
その首脳陣が、
メガネに対する認定眼鏡士の矜持や思想とは違って、
それこそ近視眼的な考え方、すなわち、
通販で買ったメガネの後始末でも何でもよい。
誰でもよいからとにかく自店に来てもらえば、
何らかの商売になる可能性がある、ということで、
サポート店になられたのでしょう。
ですから、そこに勤務する認定眼鏡士の人たちは、
自分が好き好んで通販のメガネのあと始末をしようとしたのではなく、
心ならずも会社の方針に従っているだけでしょうから、
まずは、認定眼鏡士が勤務するこれらのサポート企業の首脳に対して、
通販の幇助をやめるように、協会首脳が説得をすべきではないでしょうか。

そして、もしも、その企業の経営者がその説得に応じなければ、
やむを得ませんが、個々の認定眼鏡士に対して、
通販幇助の理由で、資格を取り消すべきではないでしょうか。
なお、それらの認定眼鏡士が、協会から個人的に警告を受けた場合に、
自分の勤務先への忠誠心よりも、認定眼鏡士の資格の意義を重視して、
その店(企業)から、他の通販幇助をしていない店に移るのならば、
それでそれで、よいことだと思います。

また、もちろんですが、個人経営の中小規模のメガネ店が、
通販メガネ店のサポート店になっっていることが判明した場合にも、
その店にいる認定眼鏡士に対しては、
メガネの通販の幇助をやめなければ
資格を取り消す旨の警告を与えるべきだと思います。


【追記】1

メガネ通販のオーマイグラスのサポート店紹介のページには、
サポート店ではない店も、
サポート店であるかのように
錯覚するような掲示のしかたで紹介されており、
たとえば、大阪市北区のページには、
当店も掲示されています。

http://www.ohmyglasses.jp/retail/areas/osaka/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E5%8C%97%E5%8C%BA(2014.2.10現在)


これについては、以前に当店からこの業者に対して、
その掲示を削除するように申し入れたのですが、
なしのつぶてで、いまだにそのままです。
その件についての公開質問もしたのですが、
それにも回答がありません。
こういう、誠実さを感じられない業者が
、業界を代表するような通販の大手として君臨しており、
しかも、その業者を、
多くの認定眼鏡士をかかえる業界の著名な小売企業が
「サポート」している、というのは、
まことに遺憾なことであると思います。


【追記】2

メガネのネット通販で業界全部をひっくり返してみせる
――Oh My Glasses、清川忠康社長 (3/4)

というタイトルの記事



http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1310/29/news024_3.html
(2014.2.10現在)

このネッサイトは、上記で引用したタイトルですが、
ここで、オーマイグラスの社長の清川氏は
下記のようなことを言っています。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(引用はじめ)
岡田: 清川さんは「メガネ業界に革命を起こしたい」と言っていました。
具体的にはどんなインパクトをもたらすつもりですか?

清川: 最終的には「店舗のあり方」をガラッと変えるつもりです。
「メガネ業界のあり方」と言ってもいいかもしれません。
先ほどから出ている、メガネ販売=店舗で検眼して、フィッティングして……
という確固としたイメージを完ぺきに覆したいのです。

かつてネットで買わなかった商材が、どんどんEC化されています。
でも、メガネ市場の場合、まだ5%もEC化されていないでしょう。
4000億円に対する5%以下と考えるのではなく、
まだ3800億円も市場が残されていると考えています。
それを取っていくために、これからはネットだけにこだわらず
“地上”も絡めて仕掛けていきます。
まだ水面下のプロジェクトですから、具体的にどうするとはいえませんが、
来年度中には何かが動き出します。ネット発だからできることです。

岡田: それは楽しみですね。プロジェクトが水面に浮上したら教えてください。
(引用おわり)
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
オーマイグラスの清川社長は
同記事において下記のことも言っています。

+++++++++++++++++++

(引用はじめ)

清川: 実はこの10月から、
われわれのメガネECプラットフォームを
同業者さんにも開放することにしました。
第1弾として、九州地方を中心にチェーン展開している
「メガネのヨネザワ」さんが
OhMy Glassesサイト内にオンライン店舗を出店します。
まずは、ソフトバンクホークスとのコラボモデルなどを
度付き商品も含めて展開します。

岡田: これまでヨネザワさんは自前で
ECサイトを運営していなかったのですか?

清川: そうです。ですから、EC運営のノウハウに加えて、
システム開発や配送、カスタマーサポートの部分も一括提供します。
まだ情報をオープンにできませんが、第2弾の出店企業も決まっています。

(引用おわり)

+++++++++++++++++

この清川氏の発言が事実だという前提で下記のことを書きます。

メガネのヨネザワはこれまで自らはやっていなかった
メガネ通販を始めるということでしょう。
ヨネザワの社長は、メガネの通販に関する協会の警告を
ご存じないはずはないと思うのですが・・・・・
自営の認定眼鏡士はメガネ通販をしてはいけないが、
通販をするめがね小売企業に勤務している被雇用者である認定眼鏡士には、
その警告は適用されない、と思っておられるのでしょうか。


*なお、2014.2.10現在、ヨネザワさんは、
オーマイグラスの中のヨネザワの
ページにおいて、下記のごとく、
ごく小規模な通販をしておられます。

http://www.ohmyglasses.jp/shops/yonezawa(2014.2.10現在)

+++++++++++++++++++++++++++++++++

この記事の参考記事が、下記にあります。

 →「眼鏡技術者のナマの声」
  http://www.optnet.org/namanokoe/tuhan.html



公開質問
の目次ページに戻る


トップページ
メガネ通販・110番
に行く