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初めに練習したのは石村式という速記方式で、 その方式の速記文字で私は文部省検定試験の1級に合格し、 一級速記士となりました。
しかし、実際の速記業務をやったことはなく、 もっぱら個人利用の域を出ませんでした。
速記をやっている人の大半は、 速記文字の歴史とかいろんな方式の比較研究などにはほとんど興味が無く、
自分の書く方式で少しでも速く書きたいということで練習をするのみで、 それが高じて職業速記者になると、 今度は、いかにして仕事を活発にするかとか、
商売繁盛させるかさせるかさという方にエネルギーが振り向けられ、
やはり、速記の理論の研究などには目が向きません。
しかし、アマもプロも含めて、 一部の速記研究マニアもいて、 そういうかたがたと私は若いころから交流を持ち、
一級速記士になって以後は、私も場合は
従来にない速記方式の創案に取り組みました。
普通、速記方式の創案と言うと、 いかにして、労少なくして速く書ける速記方式を作り上げるか、 ということに焦点がしぼられるようですが、 私の場合には、個人利用に適した 「スペース的に有利な速記文字」 ということを第一に置いて、新しい速記文字を作りました。
それでできたのが、
ここの、1〜3にご紹介する3種類の速記文字です。
これらは、話す速度に追いつくほどのスピードが出るものではありませんので、 厳密に言えば「速記文字」とは言えないかもしれませんが、 習得すれば普通の文字よりも何倍も速く書けますから、
広い意味では「速記文字」と言ってもよいのではないかと思っています。
それから4は、高速の逐語でも書ける「岡本式」です。
これにより、日本語速記では初めての「濁音理想表記」が可能になったのです。
さらに5の「スーパーマイメモ字」を追加しました。
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