メーカーおよび卸商社各位にお願い


岡本隆博
これまで私たちは、何社かのメーカーのかたに、「貴社の大切な商品がネット通販に出ていますよ」と申しあげてきました。
反応はさまざまです。

(1)違法ではないからまったくかまわない、と言い切られるかた。

(2)メガネの通販がよいか悪いかは、ユーザーの支持を得て残っていくかどうかで決まる、という返答。

(3)好ましくはないが、売れることはいいことなので、と本音を言うかた。

(4)流通ルートを調べて対処します、と言うだけで、その後は連絡がなく、そのままになっているケース。

(5)ある種の枠は通販はストップさせるが、他のものは構わない、とおっしゃるメーカー。

(6)通販はかまわないが、並行輸入の同じブランドのものが自社のロゴを使って宣伝されているのは止めさせる、というメーカー。

(7)メーカー参考小売り価格で載せているのはよいが安売りはダメ、というメーカー。

(8)当方の要請を入れて、その業者から商品を引き上げたメーカー。


 これまでにいろんな反応を経験した我々の感触としては、基本的には、この業界のメーカーの人は、通販業者を憎む気持ちはほとんどないようです。
 それは、つまるところ「自社の商品の売り上げ増大に寄与してくれているから」ということなのでしょう。

 フレームやサングラスのメーカーのほとんどは、フィッティングのことは、目の前で見える問題ではないから、実感がわかないのでしょう。中には当社のこの枠はフィッティングなしで誰にでも合う、と思っているメーカーもあるかもしれませんが、誰にでもフィッティングなしできっちり合うというのは無理です。
 もしそういうものがあるのなら是非教えてください。

 毎日お客さんにフィッティングしている私の感じとしては、まったくのノンフィッティングで偶然にぴったり合っているというケースは、年間に一人か二人ですね。
 また、レンズメーカーのかたは、現在使用のメガネと同じ度数や眼科の処方箋で作るのなら問題はないだろう、という程度の認識でしょう。

 しかし、そこには、http://www.ggm.jp/ugs/ に書いてある問題があるのです。
 メガネの通販では、半製品を完成品と言って売っているのだ……という認識がないのが、ほとんどのメーカーのようです。

 それで、我々の声を入れて、商品を引き上げていただいたメーカーもあるのですが、それよりも、、そのまま放置されている場合の方が多いです。
 メガネやサングラスの通販は無責任商法であるという認識を持つメーカーさんが少ないからでしょう。

 上記の(2)の意見のかたに私は申しあげたいです。
 あなたは、メガネの通販も自由主義経済の市場淘汰にまかせればよいという考えなのですね。
だったら、サラ金の利息なんかも、制限をせずに、市場原理にまかせて、その金利でもいいから借りたいという人がいるかぎり、貸しても良いということにすればいいのではないですか。そうすれば市場原理に任せておいておいて、ユーザーにとって必要で、良いサラ金業者だけが残っていくのでしょうか?
 
 たばこだってそうです。いま、たばこを買えば、箱にすごい注意書きが書いてありますよね。
 あれは、「ユーザーに必要なものならすたれはしないのだから、自然に任せておいてよい」という発想からは到底出てこないものです。
 たばこを吸う人自身は、身体をこわしても自己責任だからいいだろう、と思うかもしれませんが、まわりの人には迷惑です。自分以外の人がいるところで吸ったら逮捕される、というのであれば、「自己責任」ですむのですが。

余談ですが、私はまず飲食店では全面的に禁煙にすべきだと思います。そういう条例を率先して作ってくれる地方自治体は出てこないのでしょうか。飲食店で横で吸われると逃げようがないので本当に迷惑です。道路での喫煙よりも罪が重いと思います。

 閑話休題。同様に、もしも、メガネやサングラスの通販において、下記のAかBのようなことにでもなっているのなら、買ってうまくいかなくとも、その行為は他の店には迷惑がかからないから「自己責任」ですむと私は思うのです。

 (A)
通販で買った枠やサングラスにはそうであることを示すマークを付けないと業者は罰せられる。(ときどき覆面モニターによる試し買いがある)そのマークは取れないようになっていて、その商品をメガネ店に調整などに持っていくと、通販で買ったとわかるので、きっちりと調整料を請求される。

 (B)
通販で買った枠やサングラスで問題があったら、業者がそのユーザーのもとまで出向いていって解決しなければならばならないという法律ができる。

 また、たとえば、通販業者が枠やサングラスで本当にユーザーの身になって考えるのであれば、少なくとも、下記のことはしないといけないでしょう。

(1)販売後、1ヶ月以内なら理由のいかんを問わず返品返金を認める。(度つきの場合など、それくらいの期間試さないと、使えるかどうかがわからないことがあります)

(2)サングラスでも枠のみでも度つきでも、フィッティング券というのを付けておいて、それを持ってどこかの店へ行ったら、その店はフィッティングをして、その代金は券とともに通販業者に請求する、金額はかかった手間によって店が決める。もし破損などがあったらもちろん通販業者が補償する。

(3)度つきメガネで見え方の相談をどこかの店で受けて検眼だけしてレンズ販売に至らなかった場合には、検眼の料金を通販業者が払うという「検眼券」をつける。

 しかし、こういうふうにして販売者の責任を全うしようとしているメガネ通販業者がいるとは、私は聞いたことがありません。
 メガネやサングラスの通販というのは、その通販業者にとっての一種の合法ドラッグだと私は思います。
 だからいまのところ法律で取り締まることはできません。しかし、それは確実に業界を悪くしていくでしょう。

 ここでメーカーおよび卸商社各位にお願いがあります。
 このサイトを読まれて、「このサイトの趣旨に賛同し、当社は当社の商品を通販に出されることを拒否します。
 もしも、通販に出た場合には、全力を挙げて対処し、以後のその業者への供給がとまるように努力します」
と宣言していただけるメーカーさんや卸商社のかたはおられないでしょうか。

 おられたら、「こちら」へメールをください。
あるいは、このサイトをお読みになってのご意見ご感想でもけっこうですので、ぜひお寄せください。



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