お子様用のメガネをお求めになる店の選び方について、私の考えを述べてみます。
1.フィッティングの上手な店
お子様は大人とは顔の様子が違って、お子様独特のフィッティング技術を必要とします。
それに熟達した技術者がいる店でないと、快適な調整状態になったお子様用メガネ
をお客さまに提供するのは無理だと私は思います。
しかし、その店の人間のフィッティング技術が上手かどうかは、
一般のユーザーのかたにはわかりません。
ただ、非常に安く宣伝して販売しておられるお店というのは、
いわば、立ち食い蕎麦の店ようなものです。
立ち食い蕎麦の店に腕の立つ板前さんが居るとは、考えにくいですし、実際、いないでしょう。
2.子供用枠の品揃えが豊富な店
子供用枠の品揃えの本数さえ多ければよいというものでもありませんが、
しっかりと真剣にお子様のメガネに取り組んでいる店であれば、
たとえば子供用メガネの在庫が2〜30本しかない、
などということは、考えにくいことです。
というのは、子供枠はサイズが38mmくらいから48mmくらいまであり、
各サイズについて、そこそこの品揃えをすると、
全部合わせて20本や30本で足りるわけがないのです。
たとえば当店には百数十本の子供枠があるのですが、
そのなかからあるお子様に合うサイズのものとなりますと、
全体の数分の1しかありません。
するとたとえば、合うサイズのものが30本あったとしても、
色、形、などでお気にいっていただけるもの、
そして腕の長さなどの点でも問題のないもの……となれば、
そのうちの数本程度、ということになり、
そこから最終的にお選びいただく、ということになります。
そして、真面目な店であれば、
子供用枠は、ブランド別ではなくサイズ別に置いているはずで、
そうでないと、
子供用枠をお勧めしたり、お選び頂いたりする場合に、
たいへんひ能率でムダな手間が増えることになります。
3.良心的な店
良心的な店か、真面目な店どうかということは、レンズの勧め方である程度わかります。
たとえば、遠視で凸レンズを使う場合に、
たいていの場合に、標準の大きさのレンズでは、大きさが余ってしまい、
そのために、標準径のレンズをそのまま使うと、
余分に厚くて重たいレンズとなってしまうのです。
ですので、まともな店であれば、
外径指定(小径指定)という方法で、同じ屈折率でも、
より薄く軽いレンズのメガネとなるようにするのです。
+2D前後程度までなら、子供枠の大きさにもよりますが、
薄型ではない普通の屈折率のレンズでも、外径指定により、かなり薄くできます。
それなのに、遠視の場合に外径指定のことを言わずに
単に屈折率の高い(値の張る)レンズを勧めるというのは、
私には価格アップを第1に考える店だなという印象を持たずにはおれません。
また、オールインワンプライスの店では、
売値が同じなら、コストを下げようというとで、
そこそこ強い遠視度数があっても、
屈折率がその場合には中程度のレンズをそのままで(外径指定なしで)使うといった実例を私は見たことがあります。
その場合には当然ですが大変厚くて重いメガネになっていました。
遠視の場合には、屈折率の高いレンズをそのまま使うよりも、
屈折率が普通のレンズを外径指定で入れる方が、
安くて薄くて軽いメガネになることがあるのです。
もちろん、屈折率が高いレンズを外径指定で入れれば、
さらに薄く軽くなりますが、そこまでする必要のある遠視の度数かどうかということ、
検討してから、そういうレンズをお勧めするべきなのですが、
必ずしもそうはしていない店も多いようです。
また、近視の場合でも、
子供枠の場合には玉型(削ったあとのレンズ)の大きさが、
44mmとか42mmとか、小さめですから、
−3D前後までなら、普通の屈折率(1.5)のもので、さほど厚くも重くもなりません。
たとえば、お子様のメガネに、
近視で、2D未満で、屈折率の高いものをすすめたり非球面のものを勧めたりという店があれば、
それも単に価格アップの作戦に過ぎないのではないか、と私は言いたいです。
お子様用メガネの場合、基本的に、
価格の高いレンズを使ったかからと言って、眼に良いわけでもなく、
見え方が自然だというわけでもなく、視力が上がるわけでもなく、
単に、やや薄く軽くなる、というだけのことですが、
それも、度数がかなり弱めであれば、さほどの違いは出ません。
それと、子供枠を通販もします、という店は、
フィッティングという重要な作業を放棄して、
メガネの材料(半製品)だけを販売するという無責任な店ですので
そういう店では、何も買わないのが賢明なユーザーであると、私は思います。 |